真珠について

天然真珠と養殖真珠

天然真珠は、貝の体内にはいってきた砂粒やゴミなどの異物を
真珠質が包み込み、その層が幾重にも巻かれてできるものです。
天然真珠の場合には、指輪細工などにできるような丸い大きな玉
はほとんどなく、薬用にされる変形の小さな玉が大半です。養殖
真珠においても理屈は天然真珠と同じことで、ただ養殖真珠の場
合には核になる異物を人工的に貝の体内に入れるというちがいが
あるわけです。
要するに天然も養殖も、原理的には同じことで、真珠そのもの
の区別はないといえます。ですから真珠といえば養殖真珠をさし
ていっているといってもいいでしょう。
真珠の養殖

日本では中部以南の内湾で水深3m以上の海が最適といわれています。
この地方は波が静かで、海水も汚れておらず、真珠の養殖に必要な条件が
揃っているからです。
玉入れ手術は4月〜10月頃の水温が18℃〜25℃ぐらいになるとき
に行われます。貝は3〜4年たった発育のよいアコヤ貝を人工的に排卵
(卵抜き)させておき、この貝の外套膜(真珠質を分泌する細胞器官)に
2mmほどに切った細胞と核を一緒に入れるわけです。
この貝をカゴに入れ、イカダに吊るし海中で育てます。2年、3年、4
年、と長い年月を必要とするだけに多くの苦労もともないます。台風、赤
潮、寄生虫など自然との厳しい闘いにもうちかたなくてはなりません。
その間の大切な作業として
●貝掃除−春から秋にかけて海草、寄生虫などの汚れを取り除くため年
10数回程度、一貝ずつていねいに掃除をします。
●貝廻し−秋、11月頃から海中の水温が低くなるため、貝を船に積み
あたたかい南の海へ避寒し春ふたたび元の海へ運んできます。
───などがあります。
真珠のできる貝

 |  |
| シロチョウ貝 | クロチョウ貝 |
真珠ができる貝は、貝殻の内面が美しく真珠光沢のあるものでなくては
なりません。おもな貝としては、海水産のシロチョウ貝、クロチョウ貝、
マベ貝、アコヤ貝、インドアコヤ貝など・・・淡水産のカワシンジュ貝、
イケチョウ貝など・・・があげられます。日本特産の養殖真珠の母貝はア
コヤ貝で、昔は海底に海女をもぐらせてとっていました。養殖技術の進歩
につれて夏の産卵期に稚貝を採集し、カゴに入れイカダに吊るして育てる
ようになりました。飼育期間は2〜4年で、良質の母貝が育ちます。
アコヤ貝は7cmほどの大きさになりますが、その貝にできる真珠の大き
さには限度があり、最大値直径11mm、重量1.5gくらいのものしか
できません。シロチョウ貝は20cmから25cmほどの大きさになり、
その貝にできる南洋玉は直径16mm、重量7gのものもあります。
真珠製品の手入れ

真珠はいってみれば貝殻の一種です。ですから酸とか熱には
大変よわいものです。真珠をいためないためにも炊事洗濯、
入浴などの場合には使わないようにして下さい。
真珠製品の手入れですが、ネックレスなどは止め金具のぐ
あい、糸がすれていないか、のび過ぎていないか・・・など
時折点検するようにしましょう。玉に汗がついたときにはそ
のままにしておかず、やわらかい布やなめし皮でよく拭き、
ベビーオイル、オリーブ油などをつけて磨いておくのがよい
でしょう。